足底腱膜炎

症状と痛みの原因 

 朝起きて一歩目や歩き出しで足の裏が痛い。これは足底腱膜炎の特徴的な症状でStarting Painと呼ばれます。

 

アスリートでは、マラソンなど長距離の競技者に多く見られランニング動作の繰り返しによる障害で、足底部のオーバーユース(使いすぎ)を原因として発症しやすいと言われております。また、跳躍系の選手やサッカーやラグビーなど硬いスパイクを履く競技でも多く見られます。

 

一般の方では、長時間の立ち仕事や肥満の方など職業や体形によっても影響を受け、加齢に伴う足底腱膜の柔軟性の低下も原因となります。

 

医療機関でのX線(レントゲン撮影)で踵骨付着部に骨棘のような変化がみられることがありますが、これは必ずしも痛みの原因として一致しないとされております。ただ痛みを生じた際、治療に難渋する場合があります。

 

 足底腱膜炎は踵に痛みを伴う疾患としてもっとも多く、「足底部中央の痛み」と「踵骨付着部の痛み」に分けられます。割合としては、踵骨付着部の痛みを訴える方が多いです。

 

また踵骨付着部の痛みでは、脂肪組織の炎症や萎縮などによる痛みや(脛骨神経よりの枝である内側踵骨枝や外側足底神経からの分枝)などが考えられております。

足底中央よりの痛みとしては、長母趾屈筋や長趾屈筋の腱鞘炎との鑑別し治療する必要があります。 


足の構造と痛みの関連

 足には「ウインドラス巻き上げ現象」と呼ばれる、足の親指を上に挙げた際(母趾MP関節伸展)に、足底腱膜の巻き上げが起こり、内側縦アーチが緊張し足部剛性が高まる現象が起こります。これによって歩く際、足部は安定して前に進む推進力を獲得する構造になっております。この構造によって柔軟性を失った足底腱膜は歩行やランニング負荷によって痛みを引き起こします。

組織損傷が起こるという3つの可能性

 1つ目の原因として、歩行やランニングなどにより足底腱膜が常に伸び縮みを強いられ、過度な刺激によって微細な組織損傷が起こること。

 

2つ目は、足底腱膜の踵骨付着部は直接体重の重さを受ける部位になるので、その荷重によって付着部が踏み潰されること。(荷重部の負荷に関しては、靴の影響も大きいと考えられます。)

 

3つ目は足底腱膜へのストレスが増大する要因として、下腿三頭筋の疲労による柔軟性低下していること。

これらが痛みを引き起こす原因となります。

 

 

足の構造について

足には内側、外側、横の3つのアーチがあります。


内側アーチに関しては皆さんご存知だと思いますが、足部には横アーチ、外側アーチと3つのアーチ構造から成り立っております。やはり大切なのは内側のアーチで扁平足の方はこのアーチが崩れ回内足になっております。

 

回内足になるということは、後脛骨筋を中心に、長母趾屈筋、長趾屈筋の機能低下が考えられます。

歩いている時の私たちが何気に行っている「つま先で床を蹴る場面」はふくらはぎの筋肉の押しだしと後脛骨筋と長腓骨筋がバランスよく働くことで足首が安定し、ウィンドラスの巻き上げ現象が起こり、1歩が前に進むようになるのです。

 

 

(足の構造について、治療については)現在鋭意作成中

参考引用文献:

臨床スポーツ医学:Vol.35.No.9「中高齢者における足・足関節障害とスポーツ」篠原靖司、熊井司

Sportsmedicine 2009 NO.107「足底腱膜炎の治療 とくに「体外衝撃波療法」について」高橋謙二

ZAMSTホームページ 足底腱膜炎 ドクター編(https://www.zamst.jp/tetsujin/foot/plantar-fascitis/)