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慢性化したテニス肘

 

こんばんは!

今日も超音波についてです。

 

当院ではテニス肘(上腕骨外側上顆炎)の患者様を多く拝見しておりますが、症状が慢性化すると腕橈関節辺りを痛いと訴える方が多いように感じます。

 

ここで考えるのが「肘滑膜ヒダ障害」

 

身体の各関節には関節包と呼ばれる関節の袋があります。

 

関節包は線維膜と滑膜と2重構造になっております。

 

 

 

 

この関節包の内側の膜である滑膜から突起上のヒダが飛び出し、肘の屈伸の時挟まったりして痛みが生じるのが滑膜ヒダ障害です。

 

 

しつこい肘外側の痛みを訴えている方、滑膜ヒダが原因となっていることもあります。

 

滑膜ヒダ自体を処置するとなれば手術が第一選択になりますが、なかなかそう簡単に手術とはいきません。

 

なんとか周囲からアプローチして改善したいですよね。

 

そこでこの滑膜ヒダ!

 

実は、肘筋と連結しているといわれております。

 

肘筋という筋肉は肘伸展するための筋ですが、イメージとしては。

 

「長そでの服を着た状態で関節を曲げ伸ばし行いにくいですが、すそを少しクッと上げると行いやすい状態になる」

 

このすそを少し上げてあげる動作こそ、この肘筋の働きと考えます。 

 

エコーで見てみると以上の構造になっております。

 

テニス肘の患者様で、なかなか痛みが引かず腕橈関節辺りの痛みを訴えている方、多くいらっしゃると思います。

 

今まで治療の中に肘筋を入れておりませんでしたが、

 

肘筋にアプローチすることが増え、治療成績がかなり向上してきております。

(もちろん治療は肘筋だけではなく、前腕・上腕の屈筋伸筋、前腕骨間部、腕橈関節、手関節などアプローチは多岐にわたります。)

 

しつこい肘の痛みでお困りの方、是非一度肘筋への鍼治療を試してみてはいかがでしょうか。

 

Higuchi