今回は前回に引き続いて「肩こり」に関して、書いていこうと思います。
本項も前回同様、『運動器の臨床解剖アトラス』を参考引用させて頂いております。
【肩こりの原因】【原因となる筋肉】は前回のブログ「肩こりと僧帽筋」で記載していただいておりますので、そちらの記事もご参照ください。
肩こりの原因となる筋肉には
僧帽筋・肩甲挙筋・菱形筋があると述べましたが、
今回は肩甲挙筋に着目していくつかご紹介いたします。
肩甲挙筋は、
起始:第1〜4頚椎横突起の後結節
停止:肩甲骨内上角(内側縁上部)
首の上の方〜肩甲骨につく、細長い筋肉です。
肩甲骨を挙上(持ち上げる)する働きがあります。
この肩甲挙筋を中心にして、外側・内側に肩こりと大いに関係のある血管神経が通ります。
僧帽筋が肩甲挙筋の外側にくる部分には、副神経・頸横動脈浅枝が通り、
菱形筋に向かう、肩甲背神経・頸横動脈深枝は肩甲挙筋の内側を通過します。
前回お話ししたように、この「神経・血管」の働きが通常であることがすごく重要になります。
ここでの(肩甲挙筋周囲の)血管というと、
頸横動脈浅枝・頸横動脈深枝
神経では、
副神経・肩甲背神経が重要になります。
以前、肩甲背神経に関してのブログを書きましたが、
ここ最近では、
僧帽筋に鍼をして、エコーで確認していると、
僧帽筋の深層に観える、肩甲挙筋との間に血管があり、
その付近へと鍼刺激を行うと効果が高いように感じております。
エコーで観察しながら、鍼を行なっていると、
こういう学んだことの裏付けがとれるので、本当に面白いです。
前回ご紹介した僧帽筋、今回ご紹介した肩甲挙筋。
そして、それぞれの筋肉の間に位置する、
頸横動脈浅枝と副神経。
改めて、狙いたいポイントです。
このような、エコーで観る鍼治療にご興味のある、
肩こり患者様、是非お待ちしております。
Higuchi